馬男の話 2011/07/29 金曜日 私は腕はいいが、口の悪い、荒っぽい外科医である。外科医と言えば人間の医者であるはずなのだが、不思議な患者ばかりが私の所へは来るのである。外科医ではあるが、それなりに内科や精神科の知識もそこそこあるものと自負している。蒸し暑い日が続くと、痴漢やら露出症が顕著になるが、…
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今様腰折雀 二〇一一年三月十日水曜日 らっきーな婆さんが日向でうつらうつらしていると、雀が一羽飛んできました。なんだか羽ばたき方が変なので、婆さんは目を開けてよく見ると、どうやら腰が折れているようでした。可哀想に思い、婆さんは餌をやって面倒をみてやることにしました。この雀は日吉丸と言う名前を頂戴していましたが、婆さんが近くに来…
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連日連続して報道される大地震の被害は、多少計画停電があっても普通に暮らしている私を明るい気持ちにはしてくれない。しかし、経済活動が停滞してしまっては復興そのものに大きな影響がでる。八百長問題で興行が中止になった大相撲も、ナイターの照明使用で試合実施を再考しているプロ野球でも、実施しなければ経済活動がその分野に置いては停止してしまい、よ…
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今日は、20年以上前に短い芝居としてペン画家の師岡さんのために書いた『ジャックと豆の木』を、全面的に書き直したものを公開。電車の中で金曜日に五分の一ほど書いたものを、今日書き足して完成。二回に分けて発表。* * * * * * * * * * * *ジャックと豆の木 2011/3/6 日曜日 貧しい農夫とその息子…
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この小さな生き物は、よく見ると猿に似ています。赤い腹掛けの下には、産毛と言うよりも立派な胸毛と腹毛が生えて渦をまいています。手には小さな打出の小槌をもっています。まるで大黒様みたいな奴です。小僧はちょこなんと正座するとこんな風なことを言います。「昔話で足柄山で熊と相撲を取ったと言う坂田の金時は赤い腹掛けをしていました。金時は大きくなっ…
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