"評論"の記事一覧

乙女の密告 ― 芥川賞

乙女の密告 - 芥川賞作品を読んで 2010-9-27(月)  第一印象。この作品は至って映像にしやすい作品である。或いは、映像的な場面を想像しながら赤染晶子氏は書いたのではないかと思った。いくつもの場面が、鮮明に絵として記憶に残る。では、この作品は断然素晴らしいか、と言うと、正直個人的にはそれほど好きではない。自分の趣味には合わない。…

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永山則夫 短編集『木橋』を読んで

2010年4月25日(日曜日)永山則夫短編集『木橋』『土堤』『なぜか、アバシリ』『螺旋』を読んで   何故、永山則夫は死刑にされねばならなかったのか。四人の人々を短銃で射殺した少年は、死刑にされるべきだったのか。 結論を言えば、処刑を実行したことが日本の後進性の証明である。人間を死刑に処することが出来るのは、許されるのはどのような場合か…

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師岡正典さんの「ペン画のすすめ」の紹介

 今日は、奥多摩のペン画家、師岡正典さんの著書を紹介します。師岡さんは私の劇団木馬座時代に、大道具や小道具方のアルバイトとして入ってきました。飾り気の無い、自分の世界のある、寡黙でありながら諧謔の分かる冗談の好きな、好きになれないものにはお世辞にも好きとは言えない人。昼御飯に毎日カレーライスでも平気な人。 そのモロさんが、個展を開いたり…

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